生活習慣病の疾患
高血圧
高血圧とは
高血圧とは、血管の中を流れる血液の圧力が慢性的に高い状態をいいます。一般的には、診察室で測定した血圧が130/80mmHg未満以上、またはご自宅で測る血圧が125/75mmHg以上の場合に高血圧と診断されることが多いです。ただし、年齢や持病によって目標値は異なるため、個々の状態に合わせた判断が必要です。
高血圧は「サイレントキラー」とも呼ばれ、自覚症状がほとんどないまま進行することが少なくありません。そのため、健康診断で初めて指摘されて来院される方も多いです。放置すると脳卒中や心筋梗塞、腎臓病などの重大な病気につながる可能性がありますが、早期に発見し、適切に管理することでリスクを下げることが期待できます。
高血圧の症状
高血圧そのものには、はっきりとした症状が出ないことがほとんどです。しかし、血圧が非常に高くなった場合には、次のような症状がみられることがあります。
- 頭痛
- めまい
- 肩こり
- 動悸
- 息切れ
- 鼻血
これらの症状があっても必ずしも高血圧とは限りませんが、繰り返す場合は一度血圧を測定することをおすすめします。特に「最近なんとなく調子が悪い」という漠然とした不調の背景に、高血圧が隠れていることもあります。
高血圧の原因
高血圧の多くは「本態性高血圧」と呼ばれ、はっきりとした原因がひとつに特定できないタイプです。生活習慣や体質、加齢などが複雑に関わっています。主なリスク因子(発症に関わる要素)には次のようなものがあります。
- 塩分の多い食事
- 肥満
- 運動不足
- 過度の飲酒
- 喫煙
- ストレス
- 家族歴
一方で、腎臓の病気やホルモン異常などが原因で血圧が高くなる「二次性高血圧」もあります。この場合は、原因となる病気の治療が重要になります。
脂質異常症
脂質異常症とは
脂質異常症とは、血液中のコレステロールや中性脂肪の値が基準から外れている状態をいいます。以前は「高脂血症」と呼ばれていましたが、現在は善玉コレステロールが低い場合も含めて脂質異常症と呼ばれています。
血液中の脂質が増えすぎると、血管の内側にコレステロールがたまり、動脈硬化が進みやすくなります。動脈硬化は心筋梗塞や脳梗塞などの原因となるため、脂質異常症は早めの対策が大切です。
脂質異常症の症状
脂質異常症も自覚症状がほとんどありません。そのため、健康診断で「コレステロールが高いですね」と言われて初めて気づく方が多いです。
長期間放置すると、動脈硬化が進行し、次のような病気につながる可能性があります。
- 狭心
- 心筋梗塞
- 脳梗塞
- 末梢動脈疾患
症状が出る前の段階で管理することが重要です。
脂質異常症の原因
脂質異常症の原因には、食生活や運動習慣などの生活習慣が大きく関わっています。
- 脂っこい食事のとりすぎ
- 甘いものの過剰摂取
- 運動不足
- 肥満
- 過度の飲酒
また、体質や遺伝の影響もあります。特に家族性高コレステロール血症という遺伝性の病気では、若い頃からコレステロールが高くなることがあります。
糖尿病
糖尿病とは
糖尿病とは、血液中のブドウ糖(血糖)が慢性的に高くなる病気です。インスリンというホルモンの分泌不足や働きの低下によって起こります。
糖尿病は放置すると、目・腎臓・神経などに合併症を引き起こす可能性があります。適切な治療と生活習慣の見直しによって、血糖をコントロールし、合併症の予防を目指します。
糖尿病の症状
初期の糖尿病は無症状のことが多いですが、血糖値が高くなると次のような症状が出ることがあります。
- 喉が渇く
- 尿の回数が増える
- 体重減少
- 疲れやすい
- 傷が治りにくい
これらの症状がある場合は、早めの受診が大切です。
糖尿病の原因
糖尿病にはいくつかのタイプがありますが、最も多いのは2型糖尿病です。主な原因は、
- 食べすぎ
- 運動不足
- 肥満
- 遺伝的体質
などが重なって起こると考えられています。生活習慣の改善が治療の基本となります。
高尿酸血症
高尿酸血症とは
高尿酸血症とは、血液中の尿酸値が高い状態をいいます。尿酸は体内でプリン体が分解されることでできる老廃物です。血液中の尿酸値が7.0mg/dLを超えると高尿酸血症と診断されることが多いです。
放置すると、尿酸が結晶となって関節にたまり、激しい痛みを伴う「痛風発作」を引き起こすことがあります。また、腎臓への影響も懸念されます。
高尿酸欠症の症状
高尿酸血症そのものには症状がないことが多いですが、尿酸が関節に沈着すると、
- 足の親指の付け根の激しい痛み
- 関節の腫れ
- 赤み
といった痛風発作が起こることがあります。突然の強い痛みで歩けなくなる方もいます。
高尿酸欠症の原因
高尿酸血症の原因としては、
- プリン体の多い食事(レバー、魚卵など)
- アルコールの摂取
- 肥満
- 腎機能の低下
- 体質
などが挙げられます。生活習慣の見直しと必要に応じた薬物療法によって、尿酸値のコントロールを目指します。
